ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

SDGs,人と組織,ソフトウェア開発について知ったことを徒然なるままに発信

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【書籍】「仕事のゲーム化」でやる気モードに変える

ゲームづくりのノウハウを

ゲーム以外の分野に応用する

「ゲーミフィケーション」。

これを経営観点から仕事に適用するという試み。

仕事は本来ゲーム要素を多く持っているので

うまく利用して楽しんで行こう。 

「仕事のゲーム化」でやる気モードに変える 経営に活かすゲーミフィケーションの考え方と実践事例

「仕事のゲーム化」でやる気モードに変える 経営に活かすゲーミフィケーションの考え方と実践事例

 

 目次

・Part1 人はなぜゲームにハマるのか?
・Part2 「仕事のゲーム化」若手もベテランも目の色が変わる
・Part3 「仕事のゲーム化」と可視化経営への取り組み
・Part4 「仕事のゲーム化」のフレームづくり・7つのプロセス
・Part5 仕事を面白くする「ゲーム化」のさまざまな仕掛け
・Part6 会社の課題を解決した「仕事のゲーム化」の実践事例
・Part7 「仕事のゲーム化」の限界を超えた組織づくりを
 
 【ゲーミフィケーションの4条件】

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【可視化経営】

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 【ゲームデザイン・12のポイント】

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【書籍】会議ファシリテーションの基本が身につく本

会議の進行をうまくするために

実践的な手法を学習するため読了。 

結論ありきで考え参加者を

萎縮させてしまうことが多い

今日この頃なので反省させられた。
新プロジェクトやキャンペーン企画で
参考&実践していこうと思う。
「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

「会議ファシリテーション」の基本がイチから身につく本

 

 

目次
・第1章 「ファシリテーション」の本質はごくシンプル
・第2章 これだけでも会議が変わる!「ファシリテーション」 の基本
・第3章 会議の成功は「雰囲気づくり」にかかっている
・第4章 最良の結論を導き出す「合意形成サイクル」の中身とは?
・第5章 参加者の主体性を引き出す進行の技術
・第6章 最小の労力で最大の効果!ホワイトボード実践活用術
 
本書は一貫して
会議の目的=参加者が納得すること
と主張している。
 
ファシリテーターに必要な技術は
「自由な雰囲気をつくる」
「たくさんの意見を引き出す」
「参加者の主体性・可能性を引き出す」
ポイントは中立を維持し,
参加者自身に結論を出させるよう促すこと。 
 
会議の流れは以下。
1. 議題を選ぶ
2. 雰囲気をつくる
3. 合意形成サイクル(個人→グループ→全体)
4. まとめる
 
合意形成サイクルのポイントは
・個人
  →まずカード(ポストイット)に書き出す
・グループ
  →個人の意見をグルーピングしてまとめてもらう。
  →参加者が自分から立ち上げるように仕向ける
 ・全体
 →結論は多数決で決める。
 →必ずやること、担当者、スケジュールを決める。
 
 合意形成会議で話し合うテーマは以下。
・問題解決
  →何か問題が起きた時の対応策を考える
    →日常的な問題を根本的に考える
・目標設定
 →年間目標、月目標
 →経営者の考え、現場の声の相乗効果で会社は伸びる
・企画立案
 →新しいプロジェクトを立ち上げる
 →キャンペーンの企画を立てる
 ・ルール/マニュアルの徹底
 →現場の実態、思い、考えなどを
  聴き合って有効な規則をつくる 
 
会議における具体的な技術としては
・紙に書き出す
・その際できるだけたくさん書いてもらう
・発言回数/発言時間に偏りがない進行
・会議の楽しさは「意見を整理すること」
・なのでファシリテータはあえて出しゃばらない
・物(お茶とお菓子,資料の出し方,会議グッズ)と
 仕掛け(会場の工夫,近況報告)で楽しい雰囲気をつくる
・アイスブレイクで会議はじめに一言づつ話をさせる
・アイスブレイクで制限時間(1分)を設け,時間を守るルールを浸透させる。
・資料は「実物」で目に見える「ビジュアル」なもの。
・主催者や事務局と協力して演出を盛り上げる。
  
さらに会議を「自分たちでつくる」意識を
根付かせる仕掛け。
・準備と片付けは「全員でやる仕事」と位置づける
・会議グッズは色々用意して自由に選ばせる
・進行を決めるのは参加者
・考えさせることで主体性が湧いてくる
・「みなさん,どうしましょうか」 
 
 ホワイトボードは必須。
・議論を空中戦にしない
・会議に動きが生まれる
・一体感が生まれる
・ホワイトボードを記録用デジカメで撮影

軽量スタートアップフレームワーク 〜RUNNING LEAN 実践リーンスタートアップ〜

新サービスを立ち上げるにあたり,
リーンスタートアップの実践手法を
学習するため読了。 

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)

  • 作者: アッシュ・マウリャ,渡辺千賀,エリック・リース,角征典
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2012/12/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
  • 購入: 3人 クリック: 14回
  • この商品を含むブログ (19件) を見る
 

目次

第Ⅰ部 ロードマップ
・1章 メタ原則
2章 Running Leanの実例
第Ⅱ部 プランAを文章化する
3章 リーンキャンパスの作成
第Ⅲ部 プランで最もリスクの高い部分を見つける
4章 ビジネスモデルの優先順位
5章 実験の準備
第Ⅳ部 プランを体系的にテストする
・6章 顧客インタビューの準備
・7章 課題インタビュー
・8章 ソリューションインタビュー
・9章 バージョン1.0をリリース
・10章 計測の準備
・11章 MVPインタビュー
・12章 顧客ライフサイクルの検証
・13章 機能の押し売りはやめよう
・14章 製品/市場フィットの計測
・15章 結論
リーンスタートアップ実行のプロセス手順は
以下1〜3に分解される。

1.ビジネスモデルをリーンキャンパスにまとめる。
その際は以下が重要。
・解決に値する課題があるかを判断する。
・UVP(独自の価値提案)を定義する。
・リーンキャンパスを最低でも誰か一人と共有する。
 
2.課題チームと解決チームをつくる
ポイントは以下。
・それぞれ2~3名のチームにする。
・課題チームは外で活動,解決チームは内で活動。
 
3.プランを体系的にテストする
ここが一番文章量が多かった。
・見込み客と継続的フィードバックループを構築する。
・「顧客の正しい課題」を理解する。
・「絶対に必要な課題」を一つに絞る。
・モックアップで約束したものを届ける。
・「あればうれしい」「必要ない」は削除。
・行動につながる計測(獲得・定着・収益・紹介)
・製品の初期段階は定量より定性評価が勝る。
・機能は押し付けず引っ張ってもらう。
 
リーンキャンパスは以下のようなもの。
1枚のシンプルな形にまとまっている。
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付録でマネージャーとクリエイターの
仕事の性質について記載。
・マネージャー→タスクの切替コストは低い
・クリエイター→タスクの切替コストが高い
 2つを両立する方法は
クリエイターの仕事を早い時間に,
マネージャーの仕事を遅い時間に
割り当てるというもの。
 
読んでいて自分が強化する必要性が
あると思ったところは
・ソリューション前に本当に解決すべき課題を発見。
・プランテスト時の分析・検証・実行。
の2点だと感じた。 

歴代の数学者たちの挑戦 〜フェルマーの最終定理〜

フェルマーの最終定理に挑戦した
歴代の数学者たち。その闘いの歴史と
数学者たちの波乱に満ちた人生を描いた物語。
物語はピュタゴラスからはじまり、
ワイルズにより締め括られる。 

数学者自身の半生をドラマティックに
描いているので数学が得意でない人も
楽しめる。科学史が好きな人には
是非おススメしたい作品。

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

フェルマーの最終定理 (新潮文庫)

 

目次

はじめに サイモン・シン
第Ⅰ章「ここで終わりにしたいと思います」
第Ⅱ章 謎をかける人
第Ⅲ章 数学の恥
第Ⅳ章 抽象のなかへ
第Ⅴ章 背理法
第Ⅵ章 秘密の計算
第Ⅶ章 小さな問題点
第Ⅷ章 数学の大統一

フェルマーの最終定理に関する証明の歴史。

ピュタゴラス

X+ Y2=Z2

「万物は数なり」

ピエール・ド・フェルマー

X+ Yn=Zn   

この方程式はnが2より大きい場合は整数解をもたない。

レオンハルト・オイラー

・・・まずどれか一つの方程式に

解がないことを証明しそれを他の

すべての方程式に敷衍できないかと考えた。

ソフィー・ジェルマン

・・・彼女はどれか一つの場合を

証明するのではなくたくさんの場合を

ひとまとめに証明することを目指した。

谷村豊・志村五郎

楕円方程式(y2 = x3 + ax2 + bx + c)と

 モジュラー形式とは実質的には

同じではないか。

ゲルハルト・フライ

・・・かくしてフライはフェルマー方程式を

楕円方程式に変形することによって

フェルマーの最終定理を谷山=志村予想に

結びつけたのである。 

 アンドリュー・ワイルズ

・・・谷村=志村予想を証明することで

フェルマーの最終定理を証明した。

「ここで終わりにしようと思います」 

サイモン・シンの物語の運びがうまい。
数学の研究をドラマティックに表現するのは
難しそうだがそれを見事にやってのけている。
暗号解読や宇宙創生も読んでみるか・・・。

【書籍】読んだら忘れない読書術

本屋で平積みされていたので購入して読んでみた。

以下のような構造を前提にして,

本を読んでいこうと思った。

 

悩み

↓ → 解決策検索。ない場合は本で知を強化

【知のデータベース】

↑ → 読んだら忘れない読書術で永続化

知識は最高の貯蓄である。

名言。ユダヤ人が「お金」より「知識」

を重視しているとは思わなかった。 

読んだら忘れない読書術

読んだら忘れない読書術

 

 目次

▪️はじめに
▪️第1章
なぜ、読書は必要なのか? 
読書によって得られる8つのこと
▪️第2章
「読んだら忘れない」
精神科医の読書術 3つの基本
▪️第3章
「読んだら忘れない」
精神科医の読書術 2つのキーワード
▪️第4章
「読んだら忘れない」
精神科医の読書術 超実践編
▪️第5章
「読んだら忘れない」
精神科医の本の選択術
▪️第6章
早く、安く、たくさん読める
究極の電子書籍読書術
▪️第7章
「読んだら忘れない」
精神科医の本の買い方
▪️第8章
精神科医がお勧めする珠玉の31冊
▪️おわりに

読んだら忘れない読書術は

3つの原則と2つのキーワドからなる。

▪️原則1:記憶に残る読書術

・1週間に3回アウトプットする

・喜怒哀楽の情動を伴わせる

▪️原則2:スキマ時間読書術

・電車で移動時間が1日2時間なら月60時間。

 足すと1ヶ月に10冊は読める。

・出かける前に今日読み終える

    本1冊を決める。他を捨てる。

▪️原則3:深読読書術

・本を読んだの定義は

    「内容を説明できること」

 「内容について議論できること」

 ▪️キーワード1:アウトプット

・マーカーで書き込みする。

・ジャパネットたかた式で人に本を勧める

・感想をシェアする

・一歩進んでレビューを書く

・アウトプットを前提にインプットする。

・レビューは他の人が読む前提で書く。

 ▪️キーワード2:スキマ時間

・15分程度の細切れ時間を使え

・電車の待ち時間にメールチェック,

    電車に乗ったら読書。

 また本は「たくさん読む」よりも

「何を読むか」のほうが10倍重要。

失敗しない本選びの4つの基準は

▪️基準1:広く、深くバランス良く読む

試し堀り→(ここだと思ったら)→

本堀りの順で読む

▪️基準2:長所伸展/短所克服の両輪で読む

▪️基準3:情報と知識の偏りをなくす

▪️基準4:読書のポートフォリオをつくる

といったもの。

参考文献を数珠つなぎで読んでいくと

深堀できる。

論文検索はGoogleScholarを使うと良い。

https://scholar.google.co.jp

また電子書籍の長所を考えると

小説・マンガは電子書籍向きだなと思った。

【書籍】WIRED Vol.16 「お金の未来」

お金の未来像を想像すると

以下のような潮流が見られる。

・生体データとお金と消費が結びつく。

・お金は国家を超えた縁をつくる媒介として働く

この潮流を踏まえて,

コミュニティ⇄ネット(統一通貨)⇄スマホ⇄マイコン⇄生体認証

上記のような仕組みをつくってみようと思う。

WIRED VOL.16 (GQ JAPAN 2015年6月号増刊)

WIRED VOL.16 (GQ JAPAN 2015年6月号増刊)

 

 特集 お金の未来(と、かわりゆく世界)

P42.Stratos:A Card To The Future
(天才ティアゴ・オルソンが発明した「未来へのカード」)
P50.Future Consumption Design
(デザインオフィスが考えた新しい「消費」のシナリオ)
P54.Money Changes Everything
(ぼくらのお金の未来図。身体認証/人口知能/
  ローカルエコノミー/国家)
P62.Money Fows,And So Does Everything
(池田純一:「縁」のリヴァースエンジニアリング)
P68.IoM:Internet of Money
(「お金のインターネット」と暗号通貨の新世界)

P42.Stratos:A Card To The Future

(天才ティアゴ・オルソンが発明した「未来へのカード」)

Stratosのコンセプトは

Stratosの最大文句は「クレジット

カード」を1枚にまとめること

利用方法は

・サイトでメンバー登録

・カードリーダーが送られる

・専用アプリをダウンロード

・カードリーダーでカードを読み込む

・カードを使うときはStratosを軽く

 タップしてカード切替を行う。

ポイントは

Stratosのリーダーは磁気ストリップが

ついたものなら,クレジットカード

銀行のATMカードだけでなく

ビルなどのエントランスの入館カード

ジムやエアラインのメンバーカードも

読むことができる。

というもの。CEOのティアゴは

ぼくはiPhoneのことをデジタルのスイスアーミー

ナイフのような存在だと考えている。

Stratosは財政の世界におけるiPod。

財布の中身をデジタル化して安全に保全する。

けれどそれだけじゃない。

決済,自己認証,アクセスという3つの分野に

ソリューションを提供できるんだ。

 と述べている。

エンジニア視点ではStratosを分解して中を見たいと感じ,

ユーザ視点では入館証・会員カード・銀行カードが

一枚にまとまると楽だなと思った。

 

P50.Future Consumption Design

(デザインオフィスが考えた新しい「消費」のシナリオ)

お金は早晩,いまある貨幣のかたちにとらわれない

存在になる。お金がデジタルの水面下に姿を隠した

とき,その支払いや貯蓄の方法も当然,変わるはずだ。

英国のデザインオフィス・Methodが行った3つの

社会実験から見えてきた「お金とのつきあい方」

実験1.Physilogy(消費が身体データと結びついたら)

Methodは口腔内の唾液から体内のホルモンバランス

をデータとして採取できる歯ブラシを試作した。

IoTが進んでいくと,ありふれた日用品が多様な

生体データを採取し,その動きが個人の

購入履歴と照合される。そんな近未来においては

ドーパミンやアドレナリンなどのホルモンの

増減とその人の消費行動の関係がはっきりとわかる。

実験の結果として彼らは例えばこんな予測をする。

「人の行動を決めるのは心ではなく体。ならば

血液を分析して,人の消費を分析するサーヴィスに活路あり。 

 実験2.Privacy(消費がすべて晒されたら?)

あらゆるものがデータ化され解析されるいま,

人が何を買ったのかという購入履歴も例外でない。

しかし,その購入そのものが人の感情にどう影響したか

についてはまだデータ収集の手は及んでいない。

1ヶ月かけて行われた「社会実験」において,

参加者は自分の買ったものすべてを,とにかく正直に,

写真とともにInstagramにアップし続ける。

その投稿に対して,友達は率直なコメントを寄せる

というもの。結果として見えてきたのは,生活のすべて

が共有されていると思われていたSNSにおいて,

われわれがお金をどう使ったかは案外シェアされて

いなかったということ。そして人に何を買うか

見られているとわかった瞬間に言動を変え,

自分らしい行動がとれなくなるという事実だ。

 実験3.Personality(消費が「スマート化」したら?)

人工知能の研究が進む昨今、Methodが思い至ったのは

「お金そのものに知性が備わったらどうなるか」という

アイデアだった。まずは人間のもつ正確を5つに大別して

それらの性格をデザインや素材に反映させたクレジット

カードを試作した。されに平行して行われた別の実験

では参加者が「知性をもったお金」に扮してそれぞれ

5つの性格を担当し,「持ち主」に対してチャットで

「自分がどう使われたいか」を提案する試みを行った。

「スマート」になったお金は銀行や投資信託よりも

優秀な資産管理人になるのかもしれない。

 エンジニア視点では生体・消費データの集積と

分析システムの構築に興味を持ち,

ユーザ視点では集積されたデータの利用方法に

興味をもった。

 

P54.Money Changes Everything

(ぼくらのお金の未来図。身体認証/人口知能/

  ローカルエコノミー/国家)

 No1.身体認証

保険会社は生体センサーを備えたデヴァイスから

送られる健康データを解析し,求められれば

いつでも今日の生命保険料をフィードバック

します。

(・・・中略)

直近1週間の運動状態,昨夜の食事などの影響を

受けて細かく変動する健康与信に対して,

いまの実体通貨が相性がよいとは想像しにくい。

つまり仮想通貨で支払われます。

 上記は一例だがここでは,

貨幣そのものが個人に付帯するもの(身体・感情)に

なっていくという見通しを述べている。

最も厳重なハンコで言えば,「実印」のような

認証は生体情報そのものになります。

 

No2.人工知能

 人間の行動をハイスピードで代替できる

人工知能はすでに金融市場を牛耳っている

ともいわれる。機械が人類の知を超える

「シンギュラリティ」を迎えたとき、

人工知能は人間の能力を超える

「投資の天才」になりうるのか?

 アルゴリズムトレードについて,言葉(つぶやき)を

もとに株式市場を予測しようという研究もあった。

一方で人工知能にお金の価値をどのように理解させる

かは難しい所。

 

No3.ローカルエコノミー

経済市場はグローバルハイクォリティと

ローカルコミュニティに分断される。

各国毎にローカル対応するより

世界向けにつくったもののほうが勝てる。

一方で

社会とのコミュニケーションにおいて

日本銀行という第3者へ託していた

信頼が「個人」へ戻ったといえるかも

 とあるようにお金の捉え方が変わってきている

潮流がある。

 

No4.国家

ボーダレスで非中央集権的なDIY国家「BITNATION」

BITNATIONでは暗号管理された

ブロックチェーンにすべての情報を記載

することで,個人IDやパスポートの取得,

不動産登記,婚姻届,法人格の付与,

出生や死亡証明,民事契約などの

さまざまな事項が保証され,

これらのサーヴィスを自発的に

受けることができます。

地理的条件に縛られない新たな「統治」の

サーヴィスというものになる。

 言語に置き換えるとエスペラント言語の

ようなものか。

エスペラントとは?

世界に広く薄く普及し,

独自ネットワークが形成されるように

なると面白いと思った。

 

P62.Money Fows,And So Does Everything

(池田純一:「縁」のリヴァースエンジニアリング)

2015年現在、注目を集める「マネーの未来」

というと極端に大きな話と極端に小さな話が

同時並行で進んでいる。

大きな話とはBitCoinに代表される「暗号通貨」

のことであり、小さな話というのは

ApplePayに代表される「ペイメント」

のことだ。

BitCoinは「一国一通貨制度」への

挑戦とみなされる。

一方でApplePayは個人間の

少額決済を精緻化しようと

する性格のことを指す。

上記に加えて

M-Pesaやクラウドファンディングの事例から

「金の切れ目が縁の切れ目」から

「金の関係が出来たら縁の発生」と

いうパラダイムシフトが起きつつあること

を提示している。

 

P68.IoM:Internet of Money

(「お金のインターネット」と暗号通貨の新世界)
ビットコインがもたらす従来と全く異なる
社会システムのありようを13のステップから
解き明かしている。
step01 マーク・アンドリーセンの反論
step02 TCP/IPプロトコルの進化
step03 ブロックチェーンとはなにか?
step04 マイクロペイメント
step05  スマート契約
step06  IoTとスマート財産
step07 通貨とブロックチェーンの統合
step08 ドン・タプスコットの改心
step09 ビットコイン2.0
step10 信頼の新しいアルゴリズム
step11 万能な取引
step12 信頼の巨大ネットワーク
step13 IoMの夢
マウントゴックスの経営破綻が話題になった
ビットコインだがブロックチェーンの仕組みと
それが社会に実装された際のお金の形を
想像するのは面白い試みだと思う。
 

【書籍】研究を深める5つの問い

本書が提起する問題提起は

「なぜその研究を行うのか」と自身に問いているか?

というもの。そこから研究を掘り下げていくべきだと。

会社事業についても同様のことが言えると思った。

「なぜその事業を行うのか」と自身に問い,

その答えを持って取り組んでいるか?

研究を深める5つの問い 「科学」の転換期における研究者思考 (ブルーバックス)
 

 目次

はじめに
問い1 誰をライバルと想定して研究していますか?
問い2 あなたの本当の目的はなんですか?
問い3 論文を書こうと思ってませんか?
問い4 「科学」を盲信していませんか?
問い5 研究者として「自分」を鍛えていますか?
エピローグ 次なる科学の時代は
おわりに

問い1では以下のような事例を用いて

問題提起を行っている。

どちらかというと研究は好きなほう。

昼夜を問わず研究はがんばっている。

ただなぜかぱっとした成果がでない。

論文や学会発表をしても、

良い評判にも悪い評判にもならず、

なんとなく論文にしたという

事実があるだけ。研究そのものは

そこそこインパクトはあると

思っているのだが。

 筆者は上記事例に対して,

研究者としていい仕事を成すためには、

あなたの研究領域以外にも視野を広げ、

大勢が納得するような本質を突いた

テーマを設定する必要がある

と述べている。研究に限らず会社事業においても

専門性の分化が進んでいるため,

同じことが言えるのではないだろうか。

 問い2では

正直、論文の諸言はかなりの綺麗ごとを

書いているとは認める。

私の研究でやっているのは

とあるパラメータを得ること。

それが得られたからといって、

諸言に書いたような

「社会変革に資する基盤技術創出」

につなげるためには、

まだまだ解決すべき事項が山のようにある。

それに厳密な解を求めるため、

いや正しく言うなら「論文にするため」に

極低温での実験に限定するなど

かなり条件を絞っており、

現実社会ではとてもそのような理想的な環境は

ないだろう。もちろん、このような研究が

必要であることは疑いようがないが、

ちょっと自分たちにとって

都合のいいようにものごとを

考えているかもしれない。

 と事例をあげ、それに対して

優れた個別領域の研究は、

必ず普遍的なテーマの体系の内にあるもの。

 と述べ普遍的なテーマ設定に迫る

3つの手法を紹介している。

会社事業も同様に例えば「社会の課題解決を行う」

というテーマを基に個別事業を展開するほうが

長期的には後世にも残る企業となっていく気がする。

問い3では

 論文になって別刷りが手元に届いた瞬間は

とてもうれしいものだ。しかし、その後は

なにか反応があるかというとそうではなく、

自分の業績欄が1行増えるだけ。

そう考えると、論文として掲載するために

形式をあわせることとか、事務局のやりとりとか、

相当な苦労があるにもかかららず、なぜかむなしい。

査読者とのやりとりも最近は的外れな指摘も多く、

なんでこの人の自分勝手な意見に対して

大がかりな追加実験までやったり、

引用文献を増やしたりしなきゃいけないのだろうと

思えてくる。確かに論理的に粗削りだけど、

できればあの実験データも論文に載せて

この研究には大いなる可能性があることを

主張したかった。「論文」にするために

なぜ本当にいいたかった主張を

削らないといけないのだろう。

 という事例に対して,

査読や論文制度等の外的な問題点と,

真理探究のあり方の変化という内的な問題が,

理科系論文に共通して見られる「言葉や文章」の軽視に

出ているとしている。

論文の形式に囚われず,

「自分はこれが知りたい」と堂々と書けるか?

が重要としている。

 

問い4では

科学の発展は間違いなくいいことだよね?

電池とか、輸送とか、作業とか、なにもかも

効率がよくなったほうがいいんじゃないの?

インプットとアウトプットの差分最小化を

追い求めるのが人間の幸福じゃないの?

科学こそが厳密解追求の最先端であり、

論理性の究極形であり、どんな分野においても、

どんな社会においても、もっと科学が

進んでいくことがいいことじゃないの?

という問いかけを行い、それに対して

「客観」=「科学を科学たらしめている」そして

「客観」は「主観と客観は分けられる」

「曖昧や偶然は存在しない」

「複雑な事象は構成要素を分解すれば性質を解明できる」

という根本的な知の考え方に支えられている。

という科学の前提条件を出しつつ

科学は「近似解と限定解」で成り立ち、

「個人の価値観・見解」といった

主観が入る等、科学研究者が考えておきたい

ポイントを述べている。

 

問い5では

結局、研究をがんばれってことでしょ?

でも「研究をがんばる」って、

とにかく実験したり参考となる

論文を読んだりすることだよね。

それ以外に研究は進みようがないのでは?

まあ、世間では他の分野を知りなさいとか、

研究以外のこととか、いろんなことが

研究のヒントになるとかいうけど、

そんなの実感したことない。

他の分野の研究なんてよく知らないし

興味も持てない。とにかく、目の前にやるべき実験、

読むべき論文が積まれているのだ。

今、自分がやっていることが研究だし、

研究というモノを進めるとは、

とにかく目の前の実験をやることなのだ。

という事例を出し,根本的な問い

「自分にとっていい仕事とは何か」を投げかけ、

いい仕事をするためも「思考」「技術」を

磨く手法を述べている。具体的には

「その研究をなぜやるか」について、

自分と他人を相対化してみるといった

手法や他流試合で

「衝突する・恥をかく・学ぶ・また衝突する」

を繰り返すことで自らの表現に活力を

与えることの意味を述べている。

 

エピローグでは報知新聞が

1901年に掲載した「20世紀の預言」と

今の研究者たちが予想する100年後の未来社会

の比較で,

「技術は発展するがそれにより別の問題が発生する」

という傾向が出ている旨が述べられている。

それを踏まえてこれからは

「研究者自身の思想性」が求められてくる

という形で締めくくっている。