拡張現実が浸透した世界観 〜GENE MAPPER〜
■舞台
拡張現実が広く社会に浸透し、
遺伝子設計された蒸留作物が主食となっている
近未来社会。
■登場人物
林田:遺伝子設計デザイナー
黒川:蒸留作物メーカーL&B社のエージェント
キタムラ:ハッカー
■ストーリー
L&B社の手がけたプロジェクト「マザー・メコン」。
蒸留作物を用いた農業が環境維持に役立ち、
持続可能な事業であることを証明するプロジェクト。
林田はマザー・メコンに蒸留作物「SR06」を納品した。
そのSR06がウイルス感染を起こした。
現地調査のため林田は黒川とベトナムに飛び立つ。
現地でキタムラの協力を得ながら調査を進めていく。
ウイルス感染を引き起こした真相はー・。
■読後感
拡張現実が浸透した社会を舞台にしている。
アバターを利用した仮想空間での会議、
アバターへの感情補完設定、機械翻訳を通した会話等。
近年出てきている技術でこの辺りは実現できそうな
所まで来ているから驚きだ。
林田・キタムラはインターネット業界の仕事の進め方に近い
スタイルをとっているから親近感がわく。
またCSS・XML・オブジェクト指向等々,
業界の関連技術をもとにした用語がチラホラ出てくる所も。
遺伝子工学をテーマにしているが.
遺伝子組換え作物で巨大農場を構築するという試みには
なぜか胸が踊る。
このような近未来小説を読んで、
実現可能性を想像してみるのはとても楽しい。