ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

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さあ交渉しよう 〜武器としての交渉思考〜

「言葉こそが最強の武器である」
最後はこう締めくくられている。
言葉に磨きをかけて,交渉しよう。

武器としての交渉思考 (星海社新書)

武器としての交渉思考 (星海社新書)

 

目次

・なぜ,いま交渉について学ぶ必要があるのか?
・大切なのはロマンとソロバン
・自分の立場でなく,相手の利害に焦点を当てる
・バトナは最強の武器
・アンカリングと譲歩を使いこなせ
・非合理的な人間とどう向き合うか?
・自分自身の宿題をやろう

なぜ,いま交渉について学ぶ必要があるのか?

革命を起こすには,大きな権力を握る
大人と対等に交渉して,合意を結び,
具体的なアクションにつなげて
いかなければならない。

革命というと仰々しいが,
何か事を成すにあたっては,
交渉→合意→アクションのプロセスが
必ず必要だということ。
要するに「交渉しないと始まらない」
という訳だ。

大切なのはロマンとソロバン

やりたいことがある人は,
お金を集める能力を高めることが重要になる。

 これは素晴らしい事業だ(ロマン)
→儲からなければ事業が続かない。

これは儲かる事業だ(ソロバン)
→何のために事業やってるのか。

故にロマンとソロバンの両方が必要。
ロマンとソロバンをつなぐのが交渉。
そして交渉の前提条件。

相手が儲からない商売は
成り立たない。 

自分の立場でなく,相手の利害に焦点を当てる

「自分は困っている」と主張すれば,
相手は聞いてくれるはず。・・・
それは「子供の論理」。

 相手にメリットのあることを
提示しないと合意には至らない。

「相手が欲しがっているものはなんなのか?」
「相手が妥協してもいいと思っているのは何なのか?」
それらを正確に見極めて,分析することが大切。

 相手の利害に関する情報を
どれだけ集められるか。
交渉の成否はそこで大方決まる。

バトナは最強の武器

交渉において一番初めにやらなければ
ならないのはできる限りたくさんの
選択肢を持つこと。
具体的には目の前の交渉相手と
合意する以外の選択肢を多く持つ。

賃金交渉で利用すると良し。
転職先候補を確保しておく。
副業での収入を確保しておくなど。
そこしか選択肢がない状態は不利。
逆に相手には選択の余地を与えない。

 自分のことだとは思わずに
代理人として交渉を頼まれた
とマインドを切り替えてみる

交渉にあたっては
「他人事」と捉えることで
冷静になることができる。
このマインド切り替えは重要。

バトナは最強の武器

アンカリングとはなにか。

 最初の提示条件で
交渉相手の認識を
コントロールすること。
「提示されるとそれを基準に
考えてしまう」という
人間心理を利用。

最初にこちらから
条件を出すということか。

アンカリングの3条件は高い目標,
現実的,説明が可能であること。

賃金交渉のケースで考えると。
・高い金額
・不可能ではない
・市場からすると適正
といったところか。

相手側が出してくる条件は
まずは「一切無視」ぐらいに
考えておくとよい。 

相手もアンカリングしてくる。
要注意。

次に譲歩。

交渉相手を対立する相手と
捉えるのでなく,ある意味で
ともに同じパズルを解いている仲間
と考えてみる。・・・
相手に取って価値が高いが,
自分に取って価値が低いものを
譲歩する。

相手の
・望むもの
・望まないもの
・バトナ
自分の
・望むもの
・望まないもの
・バトナ
これを分析して,
譲歩できるところは譲歩して,
合意する・・・。
交渉は情報を元に加工する
クリエイティブな作業ということだ。

非合理的な人間とどう向き合うか?

非合理な主張をするタイプは
大きく分けて6タイプいます。
1:「価値観と共感」を求める人
2:「ラポール」を重視する人
3:「自律的決定」にこだわる人
4:「重要感」を重んじる人
5:「ランク主義者」の人
6:「動物的な反応」をする人

各タイプとの交渉方法は
それぞれ異なる。しかし
共通していえることは,
「自分のことではなく,相手を分析する」
相手の利害はどこにあるのか?
それを把握することが交渉の全てである。

自分自身の宿題をやろう

何か大きなことを成そうと
考えたならば,自分の企てを
「プロジェクトX化」
することが大切なのです。 

本当に社会を組織を動かしたいならば,
まず自分が変えたいと思う
社会や組織のネットワーク構造を
熟知することです。

・自分の企ての目的を明確にする。
・次に対象のネットワークの楔を見つける。
・交渉で楔に小さなネットワークをつくる。
この繰り返しにより,
社会や組織に影響を及ぼすことができる。

他人の宿題を解くことを止めて,
自分の宿題を解こう。
さて自分の企ては・・・。