ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

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SDGs入門を読んだ

読了。
SDGs入門 (日経文庫)

SDGs入門 (日経文庫)

  • 作者:村上 芽,渡辺珠子
  • 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
  • 発売日: 2019/06/15
  • メディア: 新書
 
なぜこの本を読んだのか?

「ハードウェアはソフトウェアのためにある。ソフトウェアはユーザエクスペリエンスのためにある。ユーザエクスペリエンスは顧客の感情を満たすためにある。」
と言う言葉を聞いたことがある。
 
では何のために顧客の感情を満たすのか?
顧客に焦点を当てるのは良い。
しかしその目的は何か?
納得できる理由はないものか?
 
プロダクトは仕事から生まれる。
仕事は社会的分業から生まれる。
 
故に社会が目指す方向性を理解すれば,
顧客の感情を満たす目的を得ることが
できるかもしれない。
そう考え本書を手に取った。
 
 
目次

第1章 まずはSDGsを理解しよう
  1. SDGsとは持続可能な世界のための17の目標
  2. SDGsが達成できないと,世界はどうなるのか
  3. ミレニアム開発目標(MDGs)からSDGsへ
  4. SDGs達成を誰が進めていくか 
第2章 SDGsとビジネスはどう結びついているのか
  1. 企業とSDGsの関係
  2. 若い人はなぜSDGsに関心があるのか
  3. EGSとSDGsはなぜ一緒に語られるのか
  4. 非上場企業にも広がるESG
第3章 SDGsに取り組むときのヒント
  1. まずは国連や,政府が提供しているツールを知る
  2. 会社の経営理念を確認しよう
第4章 SDGsにビジネスで貢献する
  1. 今ある取り組みからできることを考える
  2. 提案営業にSDGsを取り入れてみる
  3. 何故SDGsでは「誰一人取り残さない」のか
第5章 SDGsの取り組みテーマを選ぼう
  1. 複数のターゲットを組み合わせ,革新的な取り組みアイデアを生み出す
  2. 女性がますます活躍する社会をつくるには
  3. 教育と職業訓練で,チャンスを掴み取る
  4. ますます重要になる働く人の健康促進
  5. 誰もが住みやすいまちをつくる
  6. エネルギー利用に伴う環境負荷に取り組む
  7. 持続可能な消費を探る
  8. 海洋プラスチックごみは削減できるのか
  9. 森林や生態系を気候変動から守る
  10. 科学技術・イノベーションの創出
 
この本から受け取ったメッセージ

SDGsを日本語に訳すと
「持続可能な開発目標」となる。
 
将来の世代の欲求も満たしつつ,
現在の世代の欲求も満足させる。
そして誰一人取り残さない。
それが持続可能な開発である。
 
SDGsは世界が目指すゴールであり,
17個ある目標はそれぞれ相互に関係し合っている。
 
SDGsを達成するためには,
先進国も途上国も,
企業も政府も,
生産者も消費者も,
それぞれができることをやる必要がある。
その中でも企業が特に重要な役割を持つ。
 
SDGsを企業経営に組み込むと,
  1. 事業開発のヒントが得られる
  2. 人材獲得の武器になる
  3. コミニケーションツールとして使える
といった恩恵が受けることができる。
 
SDGsと企業活動を結びつける場合,
  • 事業からスタートして,SDGsの目標までストーリーを結んでいく方法
  • SDGsの目標からスタートして,長期・中期・短期で事業を定義していく方法
の2つのやり方がある。
 
この本を読んで考えたこと

何のために顧客の感情を満たすのか?
最初の問いに対する一定の回答は
得られたような気がする。
 
持続可能な社会をつくるには, 
生産と消費のスタイルを変える必要がある。
(つくる責任,つかう責任)
 
しかし顧客の感情を満たさなければ,
消費のスタイルは変えられない。
消費のスタイルを変えられなければ,
生産のスタイルは変えられない。
 
故に持続可能な社会をつくるには
まず顧客の感情を満たす必要がある。
といった感じだ。
 
またSDGsと社会の営みの関係を
考えてみた。
  • SDGs = 社会全体の目標
  • 消費   = 生活
  • 生産   = 消費のための手段
  • 労働   = 生産のための手段
  • 教育   = 労働のための手段
  • 環境   = 社会の営みの土台となるもの
 
SDGs17目標をこの分類で
カテゴリ分けしてみると,
 
消費と生産に関するもの
  • 2.飢餓をゼロに
  • 3.すべての人に健康と福祉を
  • 6.安全な水とトイレを世界中に
  • 7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに
  • 9.産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 11.住み続けられる街づくりを
  • 12.つくる責任つかう責任
 
労働と教育に関するもの
  • 4.質の高い教育をみんなに
  • 5.ジェンダー平等を実現しよう
  • 8.働きがいも経済成長も
 
環境に関するもの
  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 14.海の豊かさを守ろう
  • 15.陸の豊かさも守ろう
 
その他
  • 1.貧困をなくそう
  • 10.人や国の不平等をなくそう
  • 16.平和と公正をすべての人に
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう
といった感じになる。
 
自分の生業は
  • ソフトウェア開発
  • 人と組織の課題解決
この2つであるが,
どのようにSDGsに貢献するか?
 
まずは労働と教育の目標とターゲットに
着目することにしよう。