ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

SDGs,人と組織,ソフトウェア開発について知ったことを徒然なるままに発信

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インターネットの自由~ハローワールド~

GAFAを代表とする
大手プラットフォーマーへの
規制が議論されている昨今。

インターネットは
・誰のものでもない共有資産
・誰にも管理されない自由空間
であるべきではなかろうか?と
思っている所に本書に邂逅。
帯に書かれていた
「インターネットの自由は、僕が守る」
という表現に惹かれて一気読み。

ハロー・ワールド

ハロー・ワールド

 

 ■目次
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・ハローワールド
・行き先は特異点
・五色革命
・巨像の肩に乗って
・めぐみの雨が降る
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5つの話は時系列で
つながっているが,
基本的にはそれぞれ
独立した物語である。

主人公のエンジニアは
専門を持たない何でも屋。

新製品の立ち上げ,
買収企業との業務統合,
顧客管理データベース構築,
社員教育,
家電量販店でのデモ,
ちょっとしたプログラミング。
・・・とめまぐるしく業務が変わる。
その経歴にすごく共感を覚えた。

それぞれの話は以下のようなもの。

・ハローワールド
開発した広告ブロッカーアプリが
インドネシアの一部地域で爆発的
に売れた。背景にあったものはー。


・行き先は特異点
自動運転車,配送用のドローン達が
本来の目的地ではなく,
ある特異点に向かって移動する
という現象が起きた。
なぜそんなことが起きたのかー。


・五色革命
タイで起きた政治的デモ。
ドローンを利用してその様子を
リアルタイム配信したがー。


・巨像の肩に乗って
メッセージを完全暗号化した
マストドンインスタンスを
立ち上げたことがもたらした
影響とはー。


・めぐみの雨が降る
中央集権システムと
相容れない仮想通貨。
その仮想通貨と税金が
結びついた時,何が起きるのかー。


どの話もインターネットと政治の関係が
テーマの中心に存在していた気がする。
近未来ガジェットという夢と,
政治という現実。


この2つの要素がほどよく絡み合いながら,
テンポよく話が進んでいくので
一気読みしてしまった。


「インターネットの自由」
うん。甘美な響きがとても良い。