ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

SDGs,人と組織,ソフトウェア開発について知ったことを徒然なるままに発信

MENU

思考を整理する 〜思考の整理学〜

情報過多の現代。
思考の対象があちこちに飛び、
考えがまとまらないことが増えてきている。
今何を考えているのかすら忘れることもある。
これでは豊富にある情報を活かすことができない。

思考の整理法を身につけることで、
思考を深め情報を活かすことが、
できるようになるのではないか?
そのような期待を持って本書を読んだ。

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 

-------------------------------------------------------
■目次

グライダー
不幸な逆説
朝飯前


発酵
寝させる
カクテル
エディターシップ
触媒
アナロジー
セレディビティ


情報のメタ化
スクラップ
カード・ノート
つんどく法
手帖とノート
メタ・ノート


整理
忘却の様々
時の試練
捨てる
とにかく書いてみる
テーマと題名
ホメテヤラネバ


しゃべる
談笑の間
垣根を超えて
三上・三中
知恵
ことわざの世界


第一次的現実
既知・未知
拡散と収斂
コンピューター
-------------------------------------------------------

思考のプロセスを
1.情報を集める。
2.集めた情報を元に思考する。
3.思考した結果を考察として書く。
という3段階に分けるとする。

1.情報を集める
この段階でのポイントは,
・情報収集の目的,対象,範囲を明確にしてから情報を集める。
・手帖に記録して忘れる。
この2点。
前者は当たり前だが忘れがちなこと。
後者は情報を頭に残さず忘れるようにするという所が肝。
手帖に記録してある程度寝かして置くことで,
重要か否かの判定も行うことができる。


2.集めた情報を元に思考する
この段階では,
・素材+酵素+寝かせる        →優れた考察が生まれる。
・A説+B説+C説+独自のX説→新しい考察が生まれる。
この2点が主なポイント。
両者に共通しているのは「組み合わせ」が
重要であるという点。
純粋に新しい独創性を求めるよりも,
組み合わせによって,新しくかつ優れた考察を生む方が
思考的にも楽しいらしい。
そして「寝かせる」。これは1の情報を集める時とも
関連しているが情報・アイデアは思いついてから,
ある程度寝かせることが重要。
時のふるいにより,重要でない物が落とされていき,
より思考の純度が濃くなっていく。

3.思考した結果を考察として書く
ここでは
・思考→書く→人に話す→声に出す→整理された思考となる。
ここに尽きる。要するに
「とにかくアウトプットして,整理してくべし」
ということだ。
思考の整理の究極は表題に現れる。
表題がイマイチな時はまだ思考が整理しきれていない
ということになるとのことだ。

最後に
思考整理のプロセスは記録の仕方が重要。
アイデア→手帖→寝かす→ノートA→思考
           →捨てる  ↓   
                 メタノート
                    ↑
アイデア→手帖→寝かす→ノートB→思考
           →捨てる   
まとめるとこのようなプロセスになる。
そして情報・記憶・知識という固定的な物は,
コンピュータという倉庫にどんどん置いていき,
人間の頭は知的工場に重点を置くこと。

人間とコンピュータの関係についても,
改めて考えされられた。