ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

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メディアとの接し方を考える 〜マネー喰い〜

「マネー喰い」という小説を読んだ。

 管理職は物語の主人公として描くことが難しいのだろうか?

プレイヤーを物語の主人公に置いて職業人の矜持を描く話は多くある。

 

本作でも

良質な特ダネ記事を書くことにこだわる新聞記者の矜持。

カネを稼ぐためには手段を厭わないという外資系証券マンの矜持。

といったようにプレイヤーの矜持・行動原理は明確に描かれていた。

一方で新聞社の管理職。銀行の管理職。

彼らには権力と保身に焦点が当てられていて,

矜持・行動原理がどうもふわふわしている。

 

 

これは管理職が物語として書きづらいのか?

それとも職務特性上、そもそも矜持を持つこと自体が難しいのか?

管理職の矜持を表現することができたら面白いなと思った。

 

本作では 

政官財の癒着による大手都市銀行の巨額損失隠蔽を

阻止するための一連の情報リークが物語の中心となっている。

読み終えて思ったことは

「メディアの情報は発生元の権力によりコントロールされている」

ということだ。良い意味でも悪い意味でも。

故に流通している情報の裏にある構図を推測し,

流通していない情報を推測する力を持つことが重要だ。

マネー喰い 金融記者極秘ファイル (文春文庫 お 66-1)

マネー喰い 金融記者極秘ファイル (文春文庫 お 66-1)