ソフトウェアエンジニア@横浜の徒然日記

SDGs,人と組織,ソフトウェア開発について知ったことを徒然なるままに発信

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なぜシステムを構築するのかを考える 〜成功企業のIT戦略〜

本書に対して2つの問いを立てて読み返した。
1.成功企業は経営戦略の中にIT戦略をどのように組み込んでいるか。
2.成功企業におけるシステムアーキテクチャはどのようなものとなっているか。
メーカー・流通・金融のケーススタディを中心に見たが.
1に対しては
「需要予測・生産・販売・アフターサービス」の
一連のプロセスに統合された情報システムを
意識的に組み込んでいる。

2に対しては
サプライヤー・海外現地法人等の
外部システムと自社システムとの
接続をシームレスに行える形にしている。

1と2を総括して
「完全統合経営(total integrated management)」
を実現しているというものだった。

発刊から15年近く経過し,
テクノロジーは大幅に進化し,部分的に
最新のテクノロジーを導入したという事例は多いが,
経営戦略とIT戦略が完全に統合されている企業は
果たしてどのくらいあるのだろうか。

成功企業のIT戦略

成功企業のIT戦略

 

◼︎目次 
1.基本的な戦略フレームワーク
2.情報技術経営
3.競争優位の戦略
4.収斂、競争、累積的進化
5.ケーススタディ:医薬品
6.ケーススタディ:鉄鋼
7.ケーススタディ:自動車
8.ケーススタディ:小売業
9.ケーススタディ:生命保険
10.ケーススタディ:銀行
11.競争優位企業として生き残るのか、それとも脱落企業となるか。

◼︎いつの本を
読んだのか?

2005年 


◼︎なぜこの本を
読んだのか?
新人の時に「システムはビジネスに利用されて
初めて価値を持つ」という価値観を
教え込まれた。そこでなぜシステムを構築するのか?
ということを考えるために企業がどのような
IT戦略を取っているか知りたくなったため。


◼︎この本を
読んで何が変わったのか?
「IT戦略は経営戦略に基づいて立案・遂行するもの」
という原理・原則を意識するようになった。
最近はIT企業の躍進でテクノロジーに目を奪われがちで
あったが初心に帰ることにしよう。

Googleなどの純粋なテクノロジー企業は別として,
多くのIT企業は既存の業態をネットに
置き換えたものが多いと考えている。
故に完全統合経営の考え方はIT企業自身にも
適用できるのではないか?と考えた。